2024年12月に発売されたアリッサ配合錠は、従来の製剤がエチニルエストラジオールという合成型のエストロゲンを用いているのに対し、胎児の肝臓や胎盤から抽出された天然型のエストロゲン (エステトロール 通称E4と呼ばれております)を用いております。
従来の製剤では痛みや不正出血が生じる場合にも有効と考えられ、また、肝機能異常や血栓症などの副作用リスクが低いと報告されております。また、第4世代の黄体ホルモン (ドロスピレノン)を含み、抗男性ホルモン作用や抗利尿作用があり、肌荒れやにきび、月経前症候群 (PMS)にも有効とされます。
2025年6月末に発売されたスリンダ錠は、エストロゲンを含まない黄体ホルモン (ドロスピレノン)のみの製剤です。通称ミニピルとも呼ばれ、これまで海外では使用されておりましたが、今回日本でも使用可能となりました。エストロゲンを含まないため、肝機能異常や血栓症のリスクがほぼなく、喫煙者や比較的年代層の高い方も服用可能とされます。
当院では、患者様ごと最適と思われるピルを選択し、月経痛やPMSなどのお悩み解消に努めております。当院でのピルにつきましては、こちらをご参照ください。